レナーズとマラサダの歴史
Leonard’s Bakery(以下、レナーズ・ベーカリー)創業者である、レオナルド・レゴの祖父母は、1882年にポルトガルからアメリカ・マウイ島にサトウキビ畑の契約労働者として移民してきました。それから33年後の1915年に、レオナルド・レゴが誕生しました。
1946年(31歳)、レオナルドと妻マーガレットは、ハワイ・オアフ島へ移り住み、ベーカリーで修行した後、1952年(37歳)にレナーズ・ベーカリーを創業しました。レオナルドのパン作りに対する情熱は間もなく地元の住人に伝わり、ベーカリーは繁盛しました。
そんなある日、毎年2月上旬~3月上旬の火曜日に開催される”Shrove Tuesday” (懺悔の火曜日)(注) の日にポルトガルの伝統的なおやつである 『マラサダ』 を作って販売してみてはどうか、という母親からの提案の元、『マラサダ』が生まれました。民族的(エスニック)な食べ物のため受け入れられるのだろうかという心配を他所に、発売当初から爆発的なヒット商品となりました。
現在は息子のレオナルド・レゴ・ジュニア氏が二代目としてレナーズ・ベーカリーの伝統を受け継いでいる。
(注);Shrove Tuesday (懺悔の火曜日)とは、四旬節というキリスト教において伝統的に食事の節制と祝宴の自粛が行われ、償いの業が奨励される期間(灰の水曜日から復活祭の前日)が始まる前日の火曜日です。四旬節の間、肉はもちろん卵、乳製品の摂取が禁じられるため、ハワイのポルトガル系移民はそれらを使い切るために多くのマラサダが作り、現在ハワイにおいて懺悔の火曜日はマラサダの日とも呼ばれるほどになっています。
レナーズ・ベーカリーの創業者である レオナルド・レゴ氏